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建設業のAI活用事例とメリットを解説!導入時の注意点や今後の展望も紹介

建設業のAI活用事例とメリットを解説!導入時の注意点や今後の展望も紹介

「現場の人手不足が深刻で、若手への技術継承が追いつかない」「時間外労働の規制強化により、これまで通りの施工管理が難しくなっている」とお悩みではありませんか。建設業界では、限られた人員と時間で安全や品質を確保することが課題となっています。こうした課題への対応策として注目されているのが、建設業AI活用です。

本記事では、大手ゼネコンが公式に公表している事例を交えながら、導入のメリットや注意点、今後の展望までを解説します。現場の負担を減らし、生産性を高めるための具体的なアプローチを見ていきましょう。


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建設業でAIの活用が注目される3つの背景

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建設業界においてAIの導入が進んでいる背景には、業界全体の構造的な変化があります。特に労働環境の是正や人手不足、技術継承の難しさが主な要因です。

1. 2024年問題に伴う時間外労働の上限規制の定着

2024年4月から建設業にも時間外労働の上限規制が適用され、労働時間を適切に管理しながら業務を進める姿勢が現場に求められています。これまでの長時間労働を前提とした業務プロセスから脱却し、効率的なワークフローへ再構築するタイミングを迎えています。

限られた労働時間内で必要な業務を遂行するためには、業務の効率化が欠かせません。そこで、施工計画の検討や書類作成などを支援する建設業AI活用に期待が寄せられています。

2. 深刻化する人手不足と技術者の高齢化

総務省の労働力調査を基にした国土交通省の資料によると、2023年の建設業就業者は483万人で、ピーク時の1997年における685万人から減少しています。また、建設業就業者のうち55歳以上は36.6%、29歳以下は11.6%であり、若手人材の確保と高齢化への対応が課題となっています(出典:国土交通省「最近の建設業を巡る状況について」)。

将来にわたって施工体制を維持するには、人材の採用や育成とあわせて、デジタル技術による業務支援の導入が欠かせません。AIや自動化技術を適用できる工程を見極めて省力化を図ることで、限られた人員でも安全と品質を担保しながら工事を完遂できる体制が整います。

3. 熟練技術を若手へ継承する難しさ

長年の経験や勘に支えられた熟練技術者のノウハウは、言葉やマニュアルだけで若手に伝えることが難しい場合があります。熟練者の退職が進む中で、技術継承に必要な記録や教育体制の整備が求められています。

AIを用いた技術継承は、この課題に対応する有力な選択肢です。熟練者の判断や施工記録をデータとして蓄積・分析しておけば、若手が現場で迷った際の判断材料を即座に提示してサポートします。ただし、感覚的な暗黙知のすべてをAIで再現するのは難しいため、熟練者による直接指導や出力結果のダブルチェック体制も併せて準備しておきましょう。

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大手ゼネコンなどにおけるAIを活用した具体的事例4選

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国内の大手ゼネコンでは、設計支援、安全管理、施工の自動化など、対象業務ごとにAI技術の開発や検証が進められています。ここでは、各社の公式情報で確認できる取り組みを個別に紹介します。なお、以下は各社が公表した時点における事例であり、現在の提供状況や適用範囲は各社の最新情報を確認してください。

以下の表は、大手ゼネコン4社における主なAI活用事例と確認ポイントをまとめたものです。

サービス・企業名 主な対象 特徴 確認ポイント
株式会社竹中工務店 構造設計部門 蓄積した構造設計データを用いる構造設計AIシステム 類似事例の探索や断面推定、繰り返し計算の支援範囲
清水建設株式会社 建設重機周辺の安全管理 画像解析AIを用いた車両搭載型安全監視カメラ 危険区域内の人や車両の検知と警報による支援
株式会社大林組 建築設計の初期段階 ファサード案の生成と設計用プラットフォーム上での3Dモデル化 初期デザイン検討と合意形成を支援する範囲
鹿島建設株式会社 山岳トンネルの掘削工程 掘削作業の各工程を自動化・遠隔化する施工システム 対象工程や実証条件、遠隔監視を含む運用方法

1. 株式会社竹中工務店のAI活用事例

株式会社竹中工務店は、蓄積してきた構造設計結果を学習に用いる「構造設計AIシステム」を開発しています。同システムは、類似する過去事例の探索、柱や梁などの断面寸法の推定、部材設計に伴う繰り返し計算を支援する機能で構成されています。

AIが設計者に代わって最終的な構造安全性を判断するものではなく、プロジェクト初期の検討や計算作業を支援する位置づけです。提案や設計の効率化に活用しつつ、採用する設計内容は専門知識を持つ設計者が確認します(出典:竹中工務店「構造設計AIシステム」)。

2. 清水建設株式会社のAI活用事例

清水建設株式会社は、建設重機用の車両搭載型AI監視カメラシステム「カワセミ」を商品化しています。画像解析AIにより、重機オペレーターの死角となる後方危険区域内の人や車両を検知し、警告音やライト、モニター表示で注意を促す仕組みです。

このシステムは重機周辺の安全確認を支援するものであり、現場担当者による目視確認や既存の安全管理を代替するものではありません。検知可能な範囲や現場の死角を事前に把握したうえで、人による安全確認と組み合わせた二重の防護策として運用します(出典:清水建設「車両搭載型AI監視カメラシステム『カワセミ』を商品化」)。

3. 株式会社大林組のAI活用事例

株式会社大林組は、建築設計の初期段階を支援するAI技術「AiCorb」を開発しています。AiCorbは、設計者が用意したスケッチや3Dモデルのアウトラインを基に、複数のファサードデザイン案を生成する技術です。

生成されたファサード案は、設計者向けプラットフォーム「Hypar」と連携して3Dモデルとして出力されます。主な用途は初期デザインの検討や顧客との合意形成のスピードアップであり、法令適合性や構造安全性の最終決定には、設計士による検証が不可欠です(出典:大林組「建築設計の初期段階の作業を効率化する『AiCorb』を開発」)。

4. 鹿島建設株式会社のAI活用事例

鹿島建設株式会社は、山岳トンネル工事の自動化・遠隔化を目指す施工システム「A⁴CSEL for Tunnel」を開発しています。公式情報では、発破やずり出し、吹付け、ロックボルト施工など、山岳トンネルの掘削作業を構成する工程の自動化・遠隔化に取り組んでいます。

同システムは、神岡試験坑道などで実工事に近い環境下の実証を重ねてきた技術です。建設現場全体を一律に無人化するのではなく、適用する工程や現場条件を明確に定めたうえで、遠隔管制や安全確認のオペレーション体制を個別に構築して運用します(出典:鹿島建設「A⁴CSEL for Tunnel」)。


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現場にAIを導入する4つのメリット

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建設現場へのAI導入は、書類作成や情報整理、点検、安全確認などを支援し、業務の進め方を見直すきっかけになります。具体的な4つのメリットを解説します。

1. 業務効率化による労働時間の削減

現場監督やバックオフィスが担う書類作成は、AIによる支援が可能な業務の一つです。例えば、日報や施工計画書の下書きをAIで作成し、人が確認・修正する体制を整えれば、事務作業の時間を減らせる可能性があります。

書類作成の負担を抑えることで、現場監督が本来の役割である施工管理や安全確認に注力する時間を生み出せます。ただし、削減効果は業務内容や運用方法に左右されるため、導入前後の作業時間を記録・比較し、自社における投資対効果を検証しましょう。

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2. 現場の安全管理とリスクの低減

AIカメラやウェアラブルデバイスを活用すると、危険区域への接近や保護具の着用状況、センサーで取得できる体調関連データなどを基に注意を促せます。

ただし、AIによる検知には見逃しや誤検知の可能性があります。従来の安全確認や現場責任者の判断と組み合わせ、検知範囲や警告後の対応手順を明確にすることで、事故リスクの低減に役立てられます。

3. 熟練者のノウハウをデジタル化して継承

熟練技術者が培ってきた判断基準や施工上の注意点を記録し、AIで検索・分析できる形に整えれば、経験の浅い若手スタッフでも現場での施工管理や検査を迷いなく進められるようになります。

一方、感覚的な暗黙知はデータだけで完全に再現できるとは限らず、AIの支援だけで熟練者と同等の品質を担保することは困難です。学習データの傾向や現場の特殊性を考慮しながら、最終的な指導、検証、承認は必ず熟練者や有資格者が行うワークフローを確立しておきましょう。

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4. 設計や見積もり業務の精度向上

過去の施工データや見積もり実績をAIで分析することで、予算策定や見積条件のチェック業務を大幅に効率化します。急激な資材価格の変動や類似工事のトラブル事例を参照し、予算超過を招く潜在的なリスク要因を事前に洗い出す際にも役立ちます。

設計データの干渉箇所や入力漏れを自動で検出する機能は、施工段階での手戻りを防ぐ強力なツールとなります。ただし、検出精度はインプットするデータの量や品質に依存するため、設計者や積算担当者が目視で最終確認を行う手順は省略できません。

AIと相乗効果を生む主要技術4選

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建設業におけるAI活用は、ほかのデジタル技術と組み合わせることで、現場で取得したデータの整理や意思決定のスピード向上に真価を発揮します。ここでは、現場のDXを力強く推進する4つの主要技術を紹介します。

1. ドローンによる高精度な測量と点検

ドローンで撮影した空撮データを解析すれば、広大な現場の3次元点群データ作成や進捗管理をスピーディーに行えます。ただし、作業時間の削減効果は測定対象や飛行条件、解析方法によって変動するため、自社の現場環境に合わせたシミュレーションが欠かせません。

外壁やインフラ設備の点検では、ドローン画像からAIがひび割れや劣化の疑いがある箇所を自動抽出する手法が普及しつつあります。ただし、天候や周囲の障害物といった飛行条件をクリアしたうえで、最終的な劣化判定は専門技術者の目視確認と併せて実施するのが鉄則です。

2. BIMやCIMによる3次元データの連携

建物や土木構造物の3次元モデルであるBIMやCIMにAIを組み合わせると、設計・施工データの不整合を自動で検知しやすくなります。モデル内の干渉候補を早期に洗い出し、設計者がピンポイントで修正を加えることで、手戻りによる工期遅延を未然に防ぎます。

工程シミュレーションや過去データの分析を掛け合わせれば、最適な人員配置や資材搬入計画のパターンを複数比較できます。ただし、AIの提案を鵜呑みにせず、日々変化する現場の物理的な制約や近隣環境への配慮事項を担当者が最終確認したうえで決定しましょう。

3. ロボット技術による施工の自動化

自律走行型の施工ロボットや資材搬送ロボットにAIを組み合わせることで、センサー情報を基に障害物を検知しながら、設定された工程を支援できる場合があります。

溶接や左官、資材搬送など、特定の作業を代替する自動化ロボットの導入が進む一方、対応できる作業範囲や設置環境は機種ごとに異なります。特に夜間や危険区域で稼働させる際は、遠隔からの監視体制や即座に作動する緊急停止システムなどの安全対策を万全にしておかなければなりません。

4. AI-OCRによる書類作成の自動化

手書きの安全書類や図面、請求書をAI-OCRで読み取ることで、瞬時にデジタルデータへ変換して保管できます。癖のある手書き文字や複雑な帳票レイアウトに対応する製品も増えていますが、実際の認識精度は文字の濃淡やフォーマットによって左右される点に留意しましょう。

読み取った情報を既存の業務システムへ直接連携すれば、バックオフィスでの手入力の手間や転記ミスを大幅に削減できます。ただし、金額や安全管理に関わる重要項目については、必ず担当者による突合確認の工程を挟み、誤認識を見逃さない運用ルールを定めておきます。

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導入・活用時に押さえておくべき2つの注意点

導入・活用時に押さえておくべき2つの注意点を表す図解イラスト

AIは便利な支援ツールですが、導入にあたってはいくつかの注意点があります。失敗を避け、効果を検証するために押さえておくべきポイントを解説します。

1. AIが出力する情報の真偽確認の徹底

生成AIなどが提示する回答には、誤った情報がもっともらしく含まれる現象(ハルシネーション)が発生することがあります。AIの出力を過信せず、最終的な判断は必ず人間が行う運用ルールを整えなければなりません。個人情報の扱いは個人情報保護委員会の生成AIサービス利用時の注意喚起、著作権は文化庁のAIと著作権も確認してください。

特に安全基準や法規制に関わる情報を取り扱う際は、AIの出力を過信せず、官公庁の一次情報や専門家の見解を直接確認するプロセスを怠ってはなりません。AIはあくまで業務を効率化する支援ツールであり、最終的な意思決定と責任は人間が負うという基本原則を現場全体に浸透させましょう。

2. 現場スタッフへの教育と導入プロセスの整備

優れたAIシステムを導入しても、現場のスタッフが日々の業務で使えなければ、期待した効果を得られない可能性があります。操作性や既存業務との適合性を確認し、段階的な研修を通じて利用方法を共有することが大切です。

まずは身近な定型業務から小規模に導入し、作業時間や品質への影響を検証すると定着させやすくなります。実際に使う現場の意見をこまめに集め、運用ルールやシステムを改善する体制を整えましょう。

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今後の展望と注目される動向

今後の展望と注目される動向を表す図解イラスト

建設業界におけるAI技術は、設計支援や特定工程の自動化などで活用範囲が広がると考えられます。ここでは、各社が公表している開発・実証事例を踏まえ、実用化に向けて注目される方向性と制約を解説します。

生成AIによる設計デザインの自動生成

生成AIは、建築設計の初期段階におけるアイデア出しや、ファサードなどのデザイン案作成を支援する用途で開発が進んでいます。入力した条件やスケッチを基に複数の初期案を生成し、設計者が比較検討する使い方が中心です。

生成された案は検討材料であり、構造計算や法令適合性まで自動的に保証するものではありません。構造安全性は専門ソフトや所定の方法で検証し、有資格者を含む専門家が法令、敷地条件、施工性などを確認する必要があります。

自律制御ロボットによる限定工程の自動化・遠隔化

夜間や危険な区域では、AIを搭載した自律制御ロボットを用いて、搬送、巡回、掘削など特定の工程を自動化・遠隔化する取り組みが進んでいます。複数の建設機械を連携させる技術も、対象工程や条件を定めて開発・実証されています。

現時点では、建設現場全体を完全に無人化する技術として一般化しているわけではありません。適用可能な区域や工程を明確にし、人による遠隔監視、異常時の対応、緊急停止などを組み込んだ運用が前提となります。

バックオフィス業務を効率化するアプローチ

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建設業AI活用は、施工現場だけでなく、見積書作成や契約書レビュー、勤怠管理といったバックオフィス業務にも利用できます。企業全体のDXを推進するには、事務部門を含めて対象業務を整理することが重要です。

例えば、過去の取引データや見積実績を参照し、新規案件の見積書案を作成する仕組みが考えられます。また、契約書レビューAIは、確認が必要な条項やリスク候補の抽出を補助できます。ただし、検出漏れや誤判定の可能性があるため、法的判断をAIだけに委ねず、弁護士や法務担当者が原文と関連法令を確認しなければなりません。

現場とバックオフィスの双方をデジタル化すると、情報の共有や再利用を進めやすくなります。事務作業の時間を削減できれば、担当者が確認や企画など、より付加価値の高い業務へ時間を充てることにもつながります。

AX CAMPなら現場の成果から逆算したAIの導入を設計できます

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建設業界におけるAI導入やDX推進では、ツールの導入だけでなく、現場で適切に使うための人材育成も必要です。株式会社AXが提供する法人向けAI研修サービス「AX CAMP」は、完全オンラインで受講でき、プログラミング不要でPCの基本操作から実践的なAI活用スキルまでを体系的に学べるプログラムです。

14時間のeラーニングとAI化計画のプランニング、半年から1年間にわたる伴走支援を組み合わせ、研修の修了ではなく「現場で成果を出すこと」をゴールに設定しています。受講中に実際の業務課題を分解し、業務で利用するAIツールを作成して実務へ落とし込むため、導入後の効果を検証しながら改善できます。

AX CAMPの導入企業では、業務に合わせたAI活用が進められています。例えば、Route66株式会社では、原稿執筆に最大24時間かかっていた業務において、AIによる初稿出力を10秒に短縮した事例があります(出典:Route66株式会社の導入事例)。また、株式会社JIMOSでは、役員や管理職から3段階で全社展開を行い、組織全体でAIを活用する土台づくりを推進しています(出典:株式会社JIMOSの導入事例)。

現場の課題に合わせたAIツールの選定から、社員へのリスキリング教育、実務への定着までを一気通貫で支援するAX CAMPを、貴社のDX推進にお役立てください。

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まとめ:AIの活用で実現する持続可能な現場づくり

建設業AI活用は、人手不足や労働時間の制約に対応し、持続可能な事業運営を目指すための選択肢です。大手ゼネコンの事例が示すように、設計支援、安全管理、施工の自動化・遠隔化など、目的を限定した活用が進んでいます。

AIは人の判断を完全に置き換えるものではありません。自社の課題に合わせて対象業務を選び、効果とリスクを検証しながら段階的に導入することが大切です。

現場の成果から逆算したAI導入と人材育成を設計したい方は、ぜひAX CAMPへご相談ください。


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