「社員の土日出勤を、なんとかゼロにしたい」
「ルーティン業務に追われて、本来やるべき仕事に時間が回らない」
広告運用という“24時間止まらない”業務を抱える会社ほど、このような課題に直面しがちではないでしょうか。
TikTok・Google・Metaを中心にSNS広告・ショート動画広告を展開するWISDOM合同会社様も、かつては社員が土日も管理画面を確認する日常が続いていました。
そこで代表の安藤宏将氏が取り組んだのが、AIを活用した広告運用・バックオフィスの自動化です。8ヶ月前のインタビューで「これから実装する」と語られていた構想は、そのほぼ全てが形になっていました。
結果として、社員の土日出勤はゼロに。ルーティン業務は体感で8〜9割が削減され、人事評価制度にまでAI活用が組み込まれた組織へと進化。

今回は、前回インタビュー後の8ヶ月で起きた変化と、そこで得られた気づきを、安藤氏に改めて伺いました。
実績サマリー
・Before:社員が土日も管理画面を確認/ルーティン業務に追われる日常
・After:社員の土日出勤 ゼロ/ルーティン業務 体感 8〜9割削減/社長1人で土日対応できる体制
・バックオフィス:請求書の自動生成・自動送信で 送り漏れゼロ、データ分析・レポーティングも自動化
・組織:人事評価にAI活用を組み込み、”AIを使う文化”が定着
今回お話を伺った方
WISDOM合同会社 代表 安藤 宏将 氏
SNS広告とショート動画を強みに、制作・出稿・運用を一貫して担う広告代理店。TikTok・Google・Metaを中心に、金融・法務など信頼性が重視される業界の広告制作にも注力しています。
広告運用は「あえて半自動化」。フル自動化を選ばなかった理由
ーー前回のインタビューから約8ヶ月が経ちました。事業全体として、一番大きく変わったことは何でしょうか?
安藤氏:
一番大きいのは、広告運用を「半自動化」できたことですね。TikTok・Google・Metaといった各媒体の管理画面を1つのUIに統合して、全データを一画面で確認できるシステムを自社で開発しました。

(安藤氏が開発した広告運用システム)
ーー「半自動化」という言葉が印象的です。技術的には完全自動化も可能だったのでは?
安藤氏:
はい、技術的にはフル自動化もできます。ただ、あえて半自動化を選びました。実際にやってみて初めて気づいたのですが、完全に任せてしまうと運用者の思考力がどうしても落ちてしまうんです。
ーー導入してみて初めて見えた課題だったんですね。
安藤氏:
そうなんです。もう一つ理由があって、広告媒体ってAPIの仕様が突然変わったり、データが一時的に取れなくなったりすることがあるんですね。完全自動化していると、その異常に気づくのが遅れてしまう。広告はブラックボックスな部分も多く、最終的な判断には人の目が欠かせないと判断しました。
ーー人とAIの「住み分け」を、実体験から見つけていったわけですね。
安藤氏:
まさに。アラート通知で異常を早期に察知できるようにしたことで、無駄な配信コストも抑えられるようになりました。フル自動化を目指すのではなく、人が判断すべきポイントを残す設計にしたことが、結果的に運用品質を守ることにつながっています。
社員の土日出勤がゼロに。“広告業界のホワイト企業”が現実になった
ーー前回、「広告業界でホワイト企業を目指したい」とおっしゃっていましたが、その点はいかがですか?
安藤氏:
これ、本当に変わりました。以前は社員が土日も管理画面を確認する必要があったんです。広告運用の宿命ですよね。
ーー今はどうなっているのでしょう?
安藤氏:
統合UIを自分たちで作ったことで、土日は僕(社長)1人で対応できる体制になりました。社員の土日出勤はゼロです。平日のルーティン業務も、体感で8〜9割は削減できている実感があります。
ーー社員の皆さんの反応はいかがですか?
安藤氏:
喜んでくれています。そもそも経営者の役割の1つとして、社員の働きやすい環境を作ることが大事だと思うんですよ。そこは経営者が一番本気でやらないといけない部分で、そのためのツールとしてAIはすごく強力ですね。
請求書の送り漏れがゼロに。経理業務もAIが担う時代へ
ーー前回、「バックオフィス全体をAIで代替できる可能性が見えた」とおっしゃっていました。その後どこまで進みましたか?
安藤氏:
請求書の自動生成と自動送信を実装しました。クライアントによって送付先がメールだったりチャットワークだったりバラバラなんですが、送付先に応じて自動で振り分けて送るところまで全部自動化しています。
ーー人の作業はどこに残っていますか?
安藤氏:
最終的に僕が承認するだけです。結果、請求書の送り漏れがゼロになりました。以前は「あ、あの会社に送り忘れてた」みたいなことが起きがちだったんですが、それが完全になくなりましたね。スピードも大幅に上がっています。
ーーデータ分析やレポーティングはいかがですか?
安藤氏:
APIでデータを取得して、抽出して、グラフ化するまで全部自動です。「僕らがやることは、考えることだけ」という状態になりました。作業は全部AIに任せて、人間は判断と意思決定に集中する。これが理想形だと思っています。
「AIを使わないと評価が上がらない」人事評価にもAI活用を組み込み
ーー組織面での変化も大きいと伺いました。
安藤氏:
はい、人事評価制度にAI活用を組み込みました。5段階評価の中で、AIをどれだけ活用して成果を出したかが評価に反映される設計です。極端に言えば、AIを使っていないと評価が上がらない仕組みにしています。
ーーかなり踏み込んだ制度設計ですね。
安藤氏:
組織としてAI活用を「文化」にしたかったんです。トップダウンで「使え」と言うのではなく、評価制度として組み込むことで、自然とみんなが使うようになる。実際、音声入力の文字数まで記録していて、「この人は日頃からAIをちゃんと使っているな」というのがデータで見える状態になっています。
ーー社員の皆さんは、どのようにAIを活用されていますか?
安藤氏:
弊社は全員フルリモートで働いていて、社員自身がシステム開発をしているわけではありません。ただ、音声入力・リサーチ・ナレッジ蓄積といった日常業務の中で、AIを当たり前のように使っています。「AIに取られるかもしれない」という健全な危機感を全員が持っていて、自分のバリューとAIの住み分けを、各自が自分で考えている状態ですね。
「2名分の採用見送り」の答え合わせ。売上に直結する人材だけを採る組織へ
ーー前回、「アポインターと経理担当の2名採用を見送る」と決断されていました。8ヶ月経って振り返ってみていかがですか?
安藤氏:
結論、AIで十分に回せています。サポート系の人材を採用する必要がなくなりましたし、加えてNotionにナレッジがどんどん蓄積されていくので、教育コストも大きく下がりました。
ーー採用戦略そのものが変わったのでしょうか?
安藤氏:
そうですね。「売上・利益に直結する人材だけを採用する」という方針にシフトしました。作業を担うための採用は基本的にしません。戦略的・創造的な仕事ができる人だけを、厳選して迎える形になっています。
「あえて二番手で導入」のスタンスで、セキュリティ対策を
ーー開発環境はどうなっていますか?前回は、ClaudeCodeへの切り替えが衝撃的だったとのことでしたよね。
安藤氏:
引き続きClaude Code中心で開発しています。最近はOpenAI系をはじめ新しいツールが次々出てきていますが、弊社はあえて二番手で導入する方針を取っています。
ーーなぜその方針を取ったのでしょうか?
安藤氏:
セキュリティです。新しいツールが出た瞬間に飛びつくと、セキュリティ面のリスク評価が追いつかないことがあるんです。SE経験があるからこそ、そのツールが信頼できるかどうかを自分で判断できるので、少し様子を見てから導入するようにしています。スピードと安全性のバランスは大事ですね。
次のテーマは動画クリエイティブへのAI活用
ーー今後、新たに取り組みたいテーマはありますか?
安藤氏:
動画クリエイティブへのAI活用ですね。これは次の大きなテーマだと思っています。ただ、ここにはジレンマがあって、AIに頼りすぎるとクリエイターの思考力が落ちるんです。広告運用で実感したのと同じ課題が、クリエイティブ領域でも起こりうる。
ーー「どう組み込むか」が難しいと。
安藤氏:
はい。だから今は、「どのタイミングで」「どういう使い方で」導入するのがベストかを慎重に設計しているところです。型ができたら一気に展開したいですね。
「AIに奪われる」ではなく、「人を幸せにするためのAI」
ーー最後に、これからAI導入を検討されている方にメッセージをお願いします。
安藤氏:
「まず何でもいいから1つ作ってみること」が本当に大事です。入れてみないと、それが良かったかどうかの判断ができないんですよ。頭の中で考えているだけでは、永遠に先に進めません。
ーー確かに、WISDOM様の変化も「実装してみたからこそ見えた」ものばかりですね。
安藤氏:
そうなんです。それともう一つ伝えたいのが、「AIに奪われる」という捉え方ではなく、「人を幸せにするためにAIを使う」という解釈のほうが、圧倒的に健全だということ。懸念から動くのではなく、AIを「相棒」として理想に近づいていく。社員が大変そうなことをAIで解決するのは、経営者の仕事です。その視点で向き合うと、AI活用は怖いものではなくなります。
今回は、前回インタビューから8ヶ月を経たWISDOM合同会社様の「その後」をご紹介しました。構想段階だった施策がほぼ全て実装され、さらに人事評価や組織文化にまでAIが根付いている様子は、まさにAX化のモデルケースといえそうです。
特に印象的だったのは、「フル自動化できるのに、あえて半自動化を選ぶ」という経営判断。AIと人の共存を考えるうえで、とても示唆に富んでいます。次の「動画クリエイティブへのAI活用」についても、ぜひまた追いかけさせていただきたいです。
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