こんにちは! 株式会社AX(エーエックス)代表の石綿文太です。
今日は、経営者の皆さんなら一度は頭を抱えたことがあるであろう、「組織の壁」と「情報の分断」についてお話しします。
突然ですが、あなたの会社で毎日こんな言葉が飛び交っていませんか?
「それ、〇〇さんに聞いて」
営業のことは営業部長に。 経理のことは経理担当に。 過去の経緯は、古株の社員に。
一見、当たり前の光景に見えます。 役割分担が明確で、専門性が担保されている。 そう思うかもしれません。
でも、僕はこれを聞くたびに、強烈な違和感を感じていました。
「情報を得るために、人の時間を奪うのか?」 「その人がいなくなったら、その情報は消えるのか?」
この情報の属人化こそが、組織のスピードを殺し、 メンバーの可能性を狭めている最大のボトルネックではないか。
そう仮説を立てた僕たちは、ある実験を行いました。 社内のあらゆる情報をAIに統合し、徹底的に「人に聞く」をなくす取り組みです。
その結果、何が起きたと思いますか?
業務効率が上がった? もちろんそうです。
でも、もっと本質的で、衝撃的な変化が起きました。
社内の「役割」という概念が、溶けてしまったんです。
今、うちの会社では「全メンバーが何かしらの役割を兼務している」という状態になっています。 営業が開発を語り、エンジニアが採用を考える。 そんなことが、ごく自然に行われている。
あるメンバーの一言で確信に変わった
最近、あるメンバーが何気なく言った言葉がありました。
「最近、『誰かに聞く』じゃなくて『AIに聞く』が当たり前になってきましたね」
これを聞いたとき、僕は「ああ、来たな」と思いました。
ずっとやってきたことが、ついに実を結んだ瞬間。組織の動き方が、根本から変わり始めている証拠です。
そして何より嬉しかったのは、こういう考え方が一人のメンバーだけでなく、組織全体に広がり始めていること。
「AIに聞く」という行動は、ますますうちの当たり前になっていっています。
「○○さんに聞いて」という言葉が消える意味
従来の会社では、情報は人に紐づいていました。
営業のことは営業部に聞く。経理のことは経理に聞く。採用のことは人事に聞く。
「それ、○○さんに聞いて」
この言葉、どんな会社でも毎日何十回と飛び交っていると思います。でも、うちでは最近、この言葉がほとんど聞こえなくなりました。
なぜか。
社内情報が完全に統合されて、AIが全部答えてくれるから。
過去の議事録、プロジェクトの進捗、顧客情報、採用基準、経費精算のルール。すべてがNotionに集約され、AIが参照できる状態になっている。
誰かに聞く必要がなくなったんです。
人間は「情報のインターフェース」になる
ここで僕が気づいたのは、もっと深い話です。
情報が統合されると、人間の役割は「情報を取得するインターフェース」になる。
従来の組織では、「営業担当」「人事担当」という肩書きが、その人のアイデンティティであり、専門性でした。
でも、情報が統合された世界では違います。
大事なのは「何を知っているか」ではなく、「何を聞くか」。
適切な問いを立てられれば、情報はAIが引っ張ってきてくれる。専門知識を自分の頭に蓄えておく必要がなくなる。
これは恐ろしいことでもあり、同時にとてつもないチャンスでもあります。
「AI使いこなせる人材」×「AIありき組織」の掛け算
僕が今、強く感じていることがあります。
AI使いこなせてる人材と、AIありきで動いている組織。この掛け算ができたとき、その人は何者にでもなれる。
まさに、うちのメンバーがそうです。
特定の専門領域を持っているわけじゃなくても、AIを通じて社内のあらゆる情報にアクセスできる。結果として、営業の話もできる、採用の話もできる、プロダクトの話もできる。
役割という垣根が、なくなった。これがAI経営の本質だと、僕は思っています。
実際、別のメンバーはマーケティング専任でしたが、今ではAIコンサル、セールス、エンジニアリングと、役割が急拡大しています。
組織内を横断しながら「今、自分が動くべき場所」を判断できるようになった。特定の専門領域に閉じこもらず、複数領域を把握してボトルネックを解消する動き方ができるようになったんです。
これも、情報統合とAI活用があってこそ。
従来なら「マーケ担当」のまま終わっていたかもしれない人材が、組織の中で何者にでもなれる存在に変わっている。
垣根がなくなると、組織はどう変わるか
役割の垣根がなくなると、組織はどう変わるのか。
①意思決定が速くなる
「○○部に確認します」「△△さんの承認待ちです」。こういうやり取りが激減する。必要な情報は、その場でAIに聞けば出てくる。
②ボトルネックがなくなる
特定の人に情報が集中して、その人がいないと仕事が進まない。こういう状況がなくなる。情報は組織全体で共有されている。
③個人の可能性が広がる
「自分は営業だから」「自分は人事だから」。こういう自己限定がなくなる。興味があれば、どの領域にも入っていける。
1年前なら「担当外なので」と言っていたようなことが、今では誰でも対応できる。気がつけば、うちのメンバーは誰もが「〇〇担当」という肩書きでは収まらなくなっていました。
まだ道半ば、でも方向は間違っていない
正直に言えば、まだ完璧にできているわけではありません。
NotionやSlack、Google Driveは連携できているけど、まだつなげていない外部ツールの情報はAIが参照できない。
それに、暗黙知や頭の中だけにある判断基準は、言語化しないとAIには渡せない。
でも、方向性は間違っていないと感じています。
これからの組織は、情報を統合し、AIと人間が一体となって動く形になる。役割という垣根は薄くなり、個人の可能性は広がる。
「誰かに聞く→AIに聞く」という変化。これは小さな一歩だけど、僕にとっては確かな手応えでした。
「役割」という概念を溶かすには?
ここまで読んでくださった方に、僕からのお願いがあります。
まず、社内の情報を一箇所に集めてください。
NotionでもGoogleドライブでも構いません。議事録、マニュアル、過去の提案書。バラバラに散らばっている情報を、AIが参照できる状態にする。これが第一歩です。
そして、「○○さんに聞いて」と言いそうになったら、一度AIに聞いてみてください。
最初は精度が低いかもしれません。でも、情報を整備していけば、AIの回答は確実に良くなっていく。その積み重ねが、組織の「役割」を溶かしていきます。
AI活用で重要なのは、人とAIの最適な役割分担を設計すること。判断、創造、ナレッジなど「人ならではの価値」を活かしながら、AIに任せる部分を明確にすることで、組織全体の生産性は大きく向上します。
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